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Nexstar、Sinclair等の放送局所有会社は局所有に関する規制緩和を求めてきた。民主党政権では相手にされなかったが、トランプ政権で大きなチャンスが訪れている。200以上のテレビ局を持ち、放送局所有会社としては最大のNexstarは、66局を持ち、4位のTegnaの買収を発表している。一度は敵対的買収を拒否されているが、第2位のSinclairは5位のE. W. Scrippsを狙っている。
どちらの買収も既存の放送局所有規制では不可能である。放送局所有に関しては2つの大きな規制がある。1つは所有する放送局の合計リーチが39%を超えてはいけないと言う規制である。しかし、UHF局のリーチ率は半分に計算されると言う、アナログ放送時代の条項が残っており、実リーチ率は39%を超えることが可能である。もう1つの規制は1つの放送地域(Designated Market Area)で2つ以上の大手局(4大ネットワーク加盟局)を持つことを禁止している規制である。1つの会社が同じDMAで複数局をもつことは可能だが、大手局は1つしか所有することが出来ない。
放送局所有会社はこれらの規制がGoogle等のデジタルメディアとの競争を困難にしており、これら規制の撤回を求めている。放送局所有会社のロビー活動は2024年から急増している。Nexstarがロビー活動に使った金額は2018年から2023年の間は年間で$30万程度であったのが、2024年は$117万になり、2025年は$318万であった。Sinclairのロビー資金は2028年から2023年は年間20万だったのが、2024年と2025年では年間$80万近くまで増えている。
放送局所有会社は規制緩和によりローカルニュースの力が増し、デジタルメディアに氾濫しているフェーク・ニュースに対抗出来るようになると言っている。しかし、1つの会社が同じ地域で複数の局を持つことで、ニュース制作は統合され、同じニュースが複数局で放送される可能性が高まり、異なる視点からの報道が減るリスクがある。
DirecTVは規制緩和が行われるべきでは無い理由として、同じ局が複数局を持っている地域でのニュース制作状況を調べたレポートを発表している。DirecTVのレポートによると、地上波所有会社がABC、CBS、Fox、NBCのいずれかの1つの加盟局を持っている地域での複数局所有は116件ある(98件は2局、15件は3局で、3件は4局所有)。DirecTVはそれら地域での放送局のウェブサイトからニュース局の所在地、ニュースのディレクター、それにニュースキャスターを調べた。その結果、複数局所有があるケースの90.5%はニュース局の住所が同じ、98.2%ではディレクターも同じで、97.3%はニュースキャスターを共有していた。
放送局が非規制のデジタルメディアと競争するのは困難であり、規制緩和を求めることは理解出来る。しかし、規制緩和によりローカルニュースを制作している局が減るのでは、放送局の勢力はさらに弱まることになる。