中国を除くベンダー上位4社はエリクソン、ノキア、ファーウェイ、サムスン

カリフォルニア州レッドウッドシティ発
Dell'Oro Groupがこのほど発表した報告書によると、2年にわたる急落の後、当四半期の市場環境は改善したことが予備調査で明らかになった。予備的な推定によると、無線アクセスネットワーク（RAN）の世界売上高（サービスを除く）は前年同期比で安定し、2023年第1四半期以来、初めて成長四半期となった。

Dell’Oro GroupのRAN市場調査担当バイスプレジデント、Stefan Pongratz氏は、次の様に述べている。

「この市場環境の改善は、市場を形成するファンダメンタルズの変化ではなく、地域構成の好調と既存店売上高の減少によるものだと考えている。

RANが予想通りの業績を達成し、通期見通しも順調に推移していることは喜ばしいことだが、我々が以前から伝えているメッセージは変わらない。RAN市場は依然として成長の面で厳しい状況にあり、地域間の5Gカバレッジの不均衡、データトラフィックの伸び悩み、そして収益化の課題が、引き続き全体的な成長見通しを圧迫している。」

2025年第1四半期RANレポートのその他のハイライト：

• 北米の力強い成長は、中南米、中国、中東アフリカの落ち込みを相殺するのに十分だった。
• 北米以外の地域はあまり芳しくない。北米を除くRANは5四半期連続の減収。
• 2025年第1四半期の売上高ランキングに変化はなかった。全世界の売上高に基づくRANサプライヤー上位5社（過去4四半期）は、Huawei、Ericsson、Nokia、ZTE、Samsungである。
• 中国以外での売上に基づくRANサプライヤー上位5社（4四半期累計）は、Ericsson、Nokia、Huawei、Samsung、ZTE。
• 短期的な見通しはほぼ変わらず、RAN全体は2025年も横ばいで推移し、中国以外のRANは緩やかなペースで成長すると予想される。

レポートについて
Dell'Oro Groupの「モバイルRANの四半期レポート」は、5G NR Sub-7 GHz、5G NR mmWave、LTE、マクロ基地局および無線、スモールセル、Massive MIMO、Open RAN、vRANを含む複数のRANセグメントのメーカーと市場収益を網羅した表を掲載し、RAN業界の包括的な概要を提供している。また、地域別のRAN市場を追跡し、4四半期の見通しも掲載している。