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タンパク質分解医薬の実用化に向けた基盤技術と評価

タンパク質分解医薬の実用化に向けた基盤技術と評価


本書の特長 注目の「タンパク質分解医薬」について実用化に向けた基盤技術・評価技術を幅広く紹介! Targeted Protein Degradation(TPD)技術の... もっと見る

 

 

出版社 出版年月 冊子体価格 冊子体+電子版価格 納期 ページ数 言語
シーエムシー・リサーチ
CMC RESEARCH Co. Ltd.
2025年6月11日 ¥110,000 (税込)
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通常3-4営業日程度 358 日本語

※税別価格:冊子体100,000円 / セット版(冊子体+電子ファイル)120,000円。※冊子版は白黒印刷、電子版(CD)はカラー表示となります。電子版単体でのお取扱は御座いません。


 

サマリー

本書の特長

  • 注目の「タンパク質分解医薬」について実用化に向けた基盤技術・評価技術を幅広く紹介!
  • Targeted Protein Degradation(TPD)技術の基礎からタンパク質分解 医薬の臨床開発状況までくまなく網羅!
  • タンパク質分解医薬の開発に役立つさまざまな技術も紹介!
  • 大学・研究機関の研究者のみならず、製薬企業の研究者によるご執筆!
  • タンパク質分解医薬に興味を持つ研究者、企業、投資家など にとっての必見の書!

 

はじめに

近年,PROTACやMolecular Glueに代表されるタンパク質分解医薬に大きな注目が集まっている。PROTACは標的タンパク質とユビキチンリガーゼに結合するそれぞれのバインダーを繋いだキメラ型の化合物であり,標的タンパク質に結合するバインダーを取り替えることによって目的の標的タンパク質を分解する新規医薬品を合理的に開発することができる。もう一つのMolecular Glueは,従来の表現型スクリーニングなどで開発されてきた医薬品の作用機序が標的タンパク質分解によることが明らかになったものであるが,同様な作用機序を持つ化合物の知見が蓄積するにつれ,このタイプのタンパク質分解医薬を積極的に開発する動きが顕著になってきた。

これらタンパク質分解医薬の薬効は標的タンパク質を選択的に分解することによって発揮されるが,この活性は従来型医薬品の多くが示す標的タンパク質の機能を阻害する活性とは一線を画す。タンパク質分解医薬は従来の創薬手法では創薬が難しいと考えられてきた酵素活性を持たない転写因子などのタンパク質も効率よく分解できることから,アンドラッガブル(undruggable)なタンパク質をドラッガブル(druggable)にする創薬技術としても期待されている。

本書にはTargeted Protein Degradation技術の基礎からタンパク質分解医薬の臨床開発状況までくまなく網羅されており、さらにタンパク質分解医薬の開発に役立つと思われるさまざまな技術についても紹介されている。タンパク質分解医薬に興味を持つ研究者、企業、投資家などの皆さんにとって必見の書である。


■ 発  行:2025年6月11日
■ 監  修:内藤 幹彦、井上 貴雄
■ 体  裁:A4判・並製・本文 358頁
■ 編集発行:(株)シーエムシー・リサーチ



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目次

タンパク質分解医薬の実用化に向けた基盤技術と評価
Development and Evaluation of Protein Degraders:Technologies and Methods

第Ⅰ編 タンパク質分解医薬
  
第1章 タンパク質分解医薬の基本的性質と臨床開発動向   大岡伸通,井上貴雄
1. はじめに
2. タンパク質分解医薬の分類
3. プロテアソーム依存型タンパク質分解医薬
 3.1 PROTAC
 3.2 Molecular Glue
 3.3 Molecular Glueと類似した作用機序を有する化合物
4. リソソーム依存型タンパク質分解医薬
 4.1 オートファジー介在型タンパク質分解医薬
 4.2 エンドサイトーシス介在型タンパク質分解医薬
5. タンパク質分解医薬の優位性
 5.1 分子量および製造の観点からの優位性(経口吸収,組織移行,製造コスト,CMC)
 5.2 作用機序の観点からの優位性(触媒作用,活性の持続,活性の増強
 5.3 三者複合体形成の観点からの優位性(高い特異性,低親和性リガンドの活用,創薬標的の拡大)
6. タンパク質分解医薬の臨床開発動向
 6.1 PROTACの臨床開発動向
 6.2 核内受容体を標的とするPROTAC
 6.3 キナーゼを標的とするPROTAC
 6.4 創薬困難なタンパク質を標的とするPROTAC
 6.5 臨床開発品目に利用されているE3リガーゼ
 6.6 Molecular Glueの臨床開発動向
 6.7 その他のタンパク質分解医薬の臨床開発動向
7. タンパク質分解医薬の現状と今後の展望
 7.1 タンパク質分解医薬に利用可能なE3リガーゼの拡充
 7.2 ペプチドおよびオリゴ核酸を用いたタンパク質分解医薬
 7.3 組織/細胞への標的化を指向したタンパク質分解医薬抗体複合体
8. おわりに
参考文献
  
第Ⅱ編 タンパク質分解医薬
  各論1:Molecular Glues
  
第1章 サリドマイド派生薬の治療作用と催奇性   伊藤拓水
1. はじめに
2. サリドマイドの誕生と基本的な作用
3. サリドマイド催奇性の概要
4. サリドマイド派生薬の誕生
5. サリドマイドおよび派生薬の標的因子cereblonの発見
6. サリドマイドおよび派生薬の基本的な分子機構の解明
7. サリドマイドおよび派生薬が分子糊分解薬であることの発見
8. サリドマイド催奇性の分子機構と種間特異性
9. CereblonのPROTACsへの利用
10. 現在におけるサリドマイド派生薬の開発状況
11. Cereblonの元々の機能
12. おわりに   
謝辞
参考文献
  
第2章 近接ビオチン化法を用いたタンパク質分解医薬の解析   山中聡士,澤崎達也
1. はじめに 
2. タンパク質分解医薬依存的なタンパク質─タンパク質間相互作用
 2.1 タンパク質分解医薬(サリドマイド誘導体)のネオ基質同定の歴史
 2.2 組換えタンパク質を用いたタンパク質分解医薬依存的な相互作用解析技術
3. 近位依存性ビオチン標識法
 3.1 タンパク質─タンパク質間相互作用解析のための近接標識法
 3.2 ビオチンリガーゼを用いた近接標識法
4. 近接ビオチン化法を用いたタンパク質分解医薬依存的な相互作用解析
 4.1 近接ビオチン化法を用いたタンパク質分解薬依存的な既知ネオ基質のビオチン化
 4.2 ネオ基質選択性の評価
 4.3 質量分析法を用いた網羅的なタンパク質分解薬依存的な相互作用解析
 4.4 キメラ型分解医薬への応用
 4.5 マウス個体内におけるタンパク質分解医薬依存的な相互作用解析
5. おわりに
参考文献
  
第3章 DCAF15モジュレーターとしてスプライシング因子RBM39を分解するインディスラムとE7820   大和隆志,上原泰介,利光孝太
1. はじめに
2. 創薬分野におけるモレキュラーグルーの新展開:天然有機化合物から合成低分子化合物へ
3. スルホンアミド系抗がん剤の研究開発経緯
4. DCAF15モジュレーターとしてスプライシング因子RBM39を分解するインディスラムとE7820に関する新たな開発戦略
 4.1 過去の臨床開発の経緯
 4.2 薬剤感受性と相関するバイオマーカーの同定
 4.3 薬剤感受性関連バイオマーカーとしての相同組換え修復欠損(HRD: Homologous Recombination Deficiency)
 4.4 薬剤感受性関連バイオマーカーとしてのMYC依存性
5. おわりに
参考文献
  
第4章 オーキシンデグロン法によるタンパク質分解   鐘巻将人
1. はじめに
2. オーキシンデグロン(AID)法の原理
3. 第二世代システムAID2
4. PROTAC基盤デグロン技術
5. AID2とBromoTagの組み合わせ分解操作
6. 将来の課題
参考文献
  
第Ⅲ編 タンパク質分解医薬 
  各論2:PROTAC
  
第1章 PROTACとSNIPER   佐藤和佳,橋本創太,内藤幹彦
1. PROTACs(Proteolysis Targeting Chimeras)開発の歴史
2. SNIPERs(Specific and nongenetic IAP-dependent protein erasers)
 2.1 第一世代SNIPERの開発
 2.2 第二世代SNIPERの開発
3. PROTACの特徴
4. PROTACの今後の展望
 4.1 PROTACの臨床開発
 4.2 新しいキメラ型化合物への展開
参考文献
  
第2章 中分子化合物を活用したPROTAC開発   永沼美弥子,出水庸介
1. はじめに
2. ペプチド型PROTAC
 2.1 ER標的PROTAC
 2.2 NOTCH標的PROTAC
 2.3 ペプチド型PROTACのまとめ
3. 核酸型PROTAC
 3.1 RNA-PROTAC
 3.2 デコイ型PROTAC(TRAFTACs,TF-PROTAC,O’PROTAC)
  3.2.1 TRAFTACs
  3.2.2 TF-PROTAC
  3.2.3 Oligonucleotide PROTAC(O’PROTAC)
  3.2.4 Oligonucleotide-type degraders
  3.2.5 デコイ/CPP型PROTAC
 3.3 アプタマー型PROTAC
 3.4 核酸型PROTACの特徴
4. おわりに
参考文献
  
第3章 神経変性疾患に対する標的タンパク質分解薬    石川 稔,友重秀介
1. 標的タンパク質分解薬PROTAC
2. 神経変性疾患
3. 神経変性タンパク質を分解するペプチドPROTAC
4. 神経変性タンパク質を分解する低分子PROTAC
5. 神経変性タンパク質を分解する疎水性タグ
6. 神経変性タンパク質をオートファジー・リソソーム系で分解する標的タンパク質分解薬
7. 非凝集性の神経変性疾患関連タンパク質に対する低分子PROTAC
8. 標的タンパク質分解薬の脳内移行性
9. まとめと展望
参考文献
  
第4章 リシン修飾酵素に対する選択的阻害薬の創製とタンパク質分解医薬への応用   伊藤幸裕
1. はじめに
2. ヒストン脱アセチル化酵素HDAC8に対するタンパク質分解医薬
 2.1 ヒストン脱アセチル化酵素HDAC8
 2.2 HDAC8選択的阻害薬の創製
 2.3 HDAC8に対するタンパク質分解医薬の創製とその活性評価
3. ヒストン脱メチル化酵素KDM5Cに対するタンパク質分解医薬
 3.1 ヒストン脱メチル化酵素KDM5C
 3.2 KDM5C選択的阻害薬の創製
 3.3 KDM5Cに対するタンパク質分解医薬の創製とその活性評価
4. おわりに
参考文献
  
第5章 E3リガーゼリガンドとPROTACの設計   石田 祐
1. はじめに
2. PROTACとE3リガーゼ
 2.1 PROTAC開発に向けた適切なE3リガーゼの選択
 2.2 新たなE3リガーゼリガンド探索
3. CRBN
 3.1 IMiDs作用メカニズムとしての発見とIMiDsの基礎的情報
 3.2 CRBN型PROTAC
4. VHL
 4.1 VHLの生理学的役割とリガンド開発
 4.2 VHLリガンドの特徴とPROTACへの応用
5. IAP
 5.1 IAPの生理的役割とリガンド開発の歴史
 5.2 IAPを用いたPROTAC(SNIPER)の代表化合物と特徴
6. PROTACに適用可能な他の代表的E3リガーゼ
 6.1 MDM2
 6.2 DCAF11並びにDCAF16
 6.3 TRIM21
 6.4 その他のE3リガーゼ
7. まとめと今後の展望
参考文献
  
第6章 PROTACの作用機序:ユビキチンコードとその制御因子   秋月慶乃,森 友紀,大竹史明
1. はじめに
2. ユビキチンコード
3. タンパク質分解を担うユビキチンコード
4. 分岐型ユビキチン鎖
5. ユビキチンコードの制御因子
6. PROTAC誘導性分解において形成されるユビキチンコード
7. 標的タンパク質分解においてcIAP1が形成するユビキチンコード
8. PROTAC感受性に寄与するユビキチンコード制御因子
9. 標的分解を制御するユビキチンコードの未解決問題
参考文献
  
第Ⅳ編 タンパク質分解医薬
   各論3:その他
  
第1章 リソソームを利用する選択的分解医薬   高橋大輝,有本博一
1. はじめに
2. リソソームが関与する分解系
 2.1 オートファジー
 2.2 エンドサイトーシス
3. オートファジーを利用するデグレーダー
 3.1 AUTAC(autophagy-targeting chimera)
 3.2 ATTEC(autophagy-tethering component)
 3.3 AUTOTAC(autophagy-targeting chimera)
 3.4 基質のユビキチン化を介したPROTACによるマイトファジー誘導
 3.5 MrTAC(methylarginine targeting chimera)
 3.6 LYMTAC(lysosome membrane targeting chimera)
4. エンドサイトーシスを利用するデグレーダー
 4.1 LYTAC(lysosome-targeting chimera)
 4.2 MoDE-A(molecular degraders of extracellular proteins through the asialoglycoprotein receptor(ASGPR)
 4.3 KineTAC(cytokine receptor-targeting chimera)
 4.4 ENDTAC(endosome targeting chimera)
5. まとめ
参考文献
  
第2章 分解機構の直接リクルートによるタンパク質分解誘導戦略   友重秀介,石川 稔
1. はじめに
2. プロテアソームをリクルートする直接分解法
3. 細菌のタンパク質分解機構ClpCPを直接リクルートする方法論
4. ミトコンドリアのタンパク質分解機構ClpPをリクルートする方法論
5. 直接的分解法と間接的分解法との比較
6. 今後の展望
参考文献
  
第Ⅴ編 タンパク質分解医薬品の実用化を後押しする支援技術
  
第1章 キメラ型タンパク質分解医薬と周辺技術の研究動向(2024年に報告されたPROTAC論文の統計学的調査と考察)  叶 直樹,池内和忠,黄 一帆
1. はじめに
2. キメラ型タンパク質分解医薬に関する2024年の論文の動向
3. 2024年に報告されたキメラ型分子の特徴と傾向
 3.1 分解標的タンパク質の傾向
 3.2 利用されるE3ユビキチンリガーゼとそのリガンドの傾向
 3.3 標的タンパク質リガンドとE3リガンドをつなぐリンカーの傾向
4. 周辺技術および研究の動向
 4.1 キメラ型分子が標的タンパク質を分解誘導に導くために必要な要素・要件
 4.2 キメラ型分子の溶解性や細胞膜透過性の理解,評価,向上の取り組み
 4.3 特定の細胞や組織への送達能をキメラ型分子に付与する試み
 4.4 三者複合体形成能の評価・解析の試み
 4.5 三者複合体形成後のイベントに関する研究動向
 4.6 その他の研究動向
5. まとめ
6. 追記
参考文献
  
第2章 In silico手法によるタンパク質分解医薬の設計支援   神谷謙太朗
1. はじめに
2. MOE
3. Heterobifunctional Degrader Modeling Tools
 3.1 モデリング手法の概要
 3.2 モデリング手法の精度
 3.3 利用事例
4. Molecular Glue Modeling Tool
 4.1 モデリング手法の概要
  4.1.1 アプローチ1:分子糊を1つの分子として扱う
  4.1.2 アプローチ2:分子糊を“リンカーのないキメラ型分子”として扱う
 4.2 モデリング手法の精度
5. おわりに
参考文献
  
第3章 PROTAC開発を加速する革新的合成戦略   黒原 崇,許 涵喬,出水庸介
1. PROTAC合成戦略の変遷
2. PROTACに見られる化学結合
 2.1 従来型の結合
 2.2 クリックケミストリー・生体直交型反応による結合
3. PROTAC開発のための様々な合成スタイル
 3.1 液相合成
 3.2 固相合成法
  3.2.1 低分子
  3.2.2 ペプチド
  3.2.3 核酸
 3.3 パーシャルPROTAC
 3.4 自動合成(Synple)
 3.5 細胞内合成・時空間制御
 3.6 ハイスループット合成
4. 将来の展望
参考文献
  
第4章 DNA-encoded library:PROTACと相性の良いリガンド探索技術   鈴木雅士,佐々木潤子,宮地弘幸
1. はじめに
2. DELプラットフォーム
 2.1 ライブラリー合成
 2.2 アフィニティー選択
 2.3 PCRによるDNAタグの増幅とNGSによるDNAタグ塩基配列解析
 2.4 NGSデータ解析によるwarheadの構造と出現頻度の確認
 2.5 ヒット化合物の決定
3. DELを起点とした生物機能調節作用を有する低分子化合物の創出
4. DELを用いたPROTACの創出
5. おわりに
参考文献
  
第5章 プロテイン分解医薬(PROTAC)のドラッグデリバリーシステム   喜納宏昭
1. はじめに
2. デリバリーシステムの種類と認可されているDDS
3. デリバリーシステムとPROTAC封入
 3.1 高分子ミセル
 3.2 脂質ナノ粒子
 3.3 無機ナノ粒子
 3.4 アルブミンナノ粒子
 3.5 局所デリバリーシステム
4. PROTACのターゲット
5. 結論と展望
参考文献
  
第6章 タンパク質分解医薬の安全性評価に関する考察   大岡伸通,山本武範,井上貴雄
1. はじめに
2. タンパク質分解医薬の毒性発現の分類と安全性評価の考え方
3. タンパク質分解医薬に特有の考慮事項を示した文献
 3.1 タンパク質分解の影響(全機能の喪失)
 3.2 想定を超える薬理作用の可能性
 3.3 新規性の高い多様な構造
 3.4 E3リガーゼの特徴
 3.5 オフターゲット分解
 3.6 フック効果
 3.7 本来分解されるべきタンパク質の蓄積
4. 分解機構依存的オフターゲット毒性を予測・評価する手法
 4.1 タンパク質分解医薬のオフターゲット評価法に関する考察
 4.2 プロテオミクス解析
 4.3 網羅的プロテオミクス解析
  4.3.1 データ依存型分析(DDA)
  4.3.2 データ非依存型分析(DIA)
  4.3.3 網羅的プロテオミクス解析を用いたオフターゲット評価法に関する知見
 4.4 標的化プロテオミクス解析(ターゲットプロテオミクス)
  4.4.1 安定同位体標識ペプチドを内部標準とした標的化プロテオミクス解析
  4.4.2 リスク分子に限定した標的化プロテオミクス応用型オフターゲット評価法
5. おわりに
参考文献
  
第7章 タンパク質分解医薬の非臨床安全性評価とその課題   今岡尚子
1. はじめに
2. TPDの非臨床毒性評価戦略
 2.1 一般毒性試験
  2.1.1 動物種選択
  2.1.2 投与経路と溶解性
  2.1.3 全身曝露と組織分布
 2.2 その他の毒性評価
  2.2.1 TPDの化学構造が毒性評価に与える影響
  2.2.2 遺伝毒性試験
  2.2.3 生殖発生毒性試験
  2.2.4 オフターゲット評価
3. アカデミアや規制当局との連携
4. まとめ
5. 利益相反
参考文献
  
第8章 PROTACの薬物動態特性およびその評価手法   貝出 翔,浅野大悟
1. はじめに
2. PROTACの薬物動態(ADME)特性
 2.1 吸収(Absorption)
  2.1.1 E3リガーゼリガンド構造が経口吸収性に及ぼす影響
  2.1.2 リンカー構造が経口吸収性に及ぼす影響
  2.1.3 P─糖タンパク質(P-gp)が経口吸収性に及ぼす影響
 2.2 分布(Distribution)
  2.2.1 腫瘍滞留性を示すPROTAC
  2.2.2 脳移行性を示すPROTAC
  2.2.3 SLCトランスポーターおよびIFITMの関与
 2.3 代謝(Metabolism)
  2.3.1 リンカー開裂
  2.3.2 キラル反転
  2.3.3 加水分解
 2.4 排泄(Excretion)
 2.5 薬物間相互作用(DDI)
3. PROTACのin silico薬物動態評価方法
4. PROTACのin vitro薬物動態評価方法
5. 今後の展望
6. 利益相反
参考文献
  
第Ⅵ編 製薬企業の取り組み
  
第1章 タンパク質分解医薬の開発動向:実用化を見据えた産業界視点からの見解   田中 実
1. はじめに:タンパク質分解医薬の概観
 1.1 タンパク質分解医薬の歴史と重要性
 1.2 本稿の目的と構成
2. 創薬における現状と課題
 2.1 製薬業界の生産性低下の現状
 2.2 創薬標的の枯渇問題
 2.3 創薬手法の進化と限界
 2.4 まとめ
3. タンパク質分解医薬の原理と特徴
 3.1 タンパク質分解医薬のメカニズムと基本原理
 3.2 タンパク質分解医薬の薬効の特徴
 3.3 他モダリティとの比較
 3.4 まとめ
4. 現在の開発動向
 4.1 PROTACの進展
 4.2 MGDの進展
 4.3 まとめ
5. 実用化に向けた課題
 5.1 標的タンパク質リガンドの取得
 5.2 標的クラスの拡大
 5.3 適切なE3リガーゼの探索と利用
 5.4 合理的なMGD探索アプローチ
 5.5 化合物最適化
 5.6 規制および臨床開発
 5.7 まとめ
6. 今後の展望
 6.1 創薬の新たなパラダイム
 6.2 産業界とアカデミアの役割
 6.3 TPDの未来
 6.4 まとめ
7. おわりに
参考文献
  
第2章 アステラス製薬におけるタンパク質分解医薬研究─KRAS G12D変異体分解誘導剤(ASP3082)の創出に至るまで   早川昌彦,吉成友博,飯田真依子
1. 単一標的創薬から多重標的創薬の時代へ タクロリムスからのブレイクスルー
2. 新規創薬手法としてのタンパク質分解医薬
3. KRAS G12D変異体に対する分解誘導剤研究の取り組みとASP3082の創出  
4. これからの創薬化学
参考文献

 

 


 

執筆者一覧
内藤 幹彦     東京大学大学院 薬学系研究科 タンパク質分解創薬社会連携講座 特任教授
井上 貴雄     国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 部長
大岡 伸通     国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 第三室長
山本 武範     国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 第一室長
伊藤 拓水     第一三共(株) 研究開発本部
山中 聡士     愛媛大学 プロテオサイエンスセンター 特定助教
澤崎 達也     愛媛大学 プロテオサイエンスセンター 教授
大和 隆志     エーザイ(株) ディープヒューマンバイオロジーラーニング 上席執行役員
上原 泰介     エーザイ(株) ディープヒューマンバイオロジーラーニング 主幹研究員
利光 孝太     エーザイ(株) ディープヒューマンバイオロジーラーニング 研究員
鐘巻 将人     国立遺伝学研究所 遺伝メカニズム研究系 分子工学研究室 教授
佐藤 和佳     東京大学大学院 薬学系研究科 タンパク質分解創薬社会連携講座 特任研究員
橋本 創太     東京大学大学院 薬学系研究科 タンパク質分解創薬社会連携講座
出水 庸介     国立医薬品食品衛生研究所 有機化学部 部長
黒原 崇     国立医薬品食品衛生研究所 食品添加物部 研究員
永沼 美弥子     横浜市立大学大学院 生命医科学研究科
許 涵喬     横浜市立大学大学院 生命医科学研究科
石川 稔     東北⼤学⼤学院 ⽣命科学研究科 活性分⼦動態分野 教授
友重 秀介     東北⼤学⼤学院 ⽣命科学研究科 活性分⼦動態分野 助教
伊藤 幸裕     東京科学大学 総合研究院 生体材料工学研究所 教授
石田 祐     (株)Elix リード・サイエンティスト
秋月 慶乃     星薬科大学先端生命科学研究所,星薬科大学大学院薬学研究科
科森 友紀     星薬科大学先端生命科学研究所,星薬科大学大学院薬学研究科
大竹 史明     星薬科大学先端生命科学研究所,星薬科大学大学院薬学研究科 特任准教授
高橋 大輝     東北大学大学院 生命科学研究科 助教
有本 博一     東北大学大学院 生命科学研究科 教授
叶 直樹     星薬科大学 薬学部・医薬品化学研究所 教授
池内 和忠     星薬科大学 薬学部・医薬品化学研究所 講師
黄 一帆     星薬科大学 薬学部・医薬品化学研究所
神谷 謙太朗     (株)モルシス ライフサイエンス部
鈴木 雅士     東京大学大学院 薬学系研究科附属創薬機構 構造展開ユニット 特任研究員
佐々木 潤子     東京大学大学院 薬学系研究科附属創薬機構 (前)特任研究員
宮地 弘幸     東京大学大学院 薬学系研究科附属創薬機構 構造展開ユニット 特任研究員
喜納 宏昭     公益財団法人川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター 片岡・喜納ラボ 副ラボ長・主幹研究員
今岡 尚子     第一三共(株) 安全性研究所
貝出 翔     第一三共(株) 薬物動態研究所
浅野 大悟     第一三共(株) 薬物動態研究所
田中 実     田辺三菱製薬(株) 創薬本部 オンコロジー・イムノロジーユニット グループ長
早川 昌彦     アステラス製薬(株) エンジニアードスモールモレキュールズ エンジニアードスモールモレキュールズ長/シニアバイス プレジデント
吉成 友博     アステラス製薬(株) エンジニアードスモールモレキュールズ 主管研究員
飯田 真依子     アステラス製薬(株) エンジニアードスモールモレキュールズ

 

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お客様よりデータリソース社へ(通常は円払い)の御振り込みをお願いします。
請求書は、納品日の日付で発行しますので、翌月最終営業日までの当社指定口座への振込みをお願いします。振込み手数料は御社負担にてお願いします。
お客様の御支払い条件が60日以上の場合は御相談ください。
尚、初めてのお取引先や個人の場合、前払いをお願いすることもあります。ご了承のほど、お願いします。


データリソース社はどのような会社ですか?


当社は、世界各国の主要調査会社・レポート出版社と提携し、世界各国の市場調査レポートや技術動向レポートなどを日本国内の企業・公官庁及び教育研究機関に提供しております。
世界各国の「市場・技術・法規制などの」実情を調査・収集される時には、データリソース社にご相談ください。
お客様の御要望にあったデータや情報を抽出する為のレポート紹介や調査のアドバイスも致します。



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2025/06/27 10:26

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