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Hybrid Bonding × CMOS Image Sensor

ハイブリッド・ボンディング
イメージセンサー市場調査レポート

ハイブリッドボンディングの量産実績を最も早く築いた用途は、CMOSイメージセンサーです。現在は、スマートフォンの高付加価値化、車載カメラの多眼化、産業・医療向けの高感度化を背景に、イメージセンサー市場での重要性がさらに高まっています。特にSonyを中心とする量産実績、微細ピッチCu-Cu接合、CMP・洗浄・recess controlの高度化が、今後の競争力を左右する主要論点です。

280億ドル超
CIS市場規模 2025年見通し
300億ドル超
CIS市場規模 2030年見通し
53%
Sony CY24 イメージセンサー金額シェア
2.0µm
Sony CoW Cu-Cu HB ピッチ
市場概観:CISがHB量産を先導

CMOSイメージセンサーは、ハイブリッドボンディングの中でも最も市場定義が取りやすい応用領域です。Yole系の公表では、CIS市場は2024年に6.4%反発し、2025年に280億ドル超、2030年に300億ドル超へ向かうとされています。数量成長だけでなく、大判化、高画素化、グローバルシャッター、車載品質への対応が、ハイブリッドボンディング採用を押し上げています。

スマートフォン向け高付加価値CIS

スマートフォン向けイメージセンサーは、数量成長よりも高画素化・大型化・多層化によるASP上昇が重要です。Counterpointは2024年のスマホ向けCIS出荷が前年比2%増とし、在庫正常化後の回復を確認しています。

高級機では、画素層とロジック層を分離し、Hybrid Bondingで再統合する設計が、画質・処理速度・低消費電力の差別化要素になります。

車載カメラ・多眼化市場

ADAS、自動運転、周辺監視の拡大により、車載向けCMOSイメージセンサーは中長期の成長ドライバーです。Sonyは、車載カメラ数量市場がFY19比でFY30に7倍超へ伸びる見通しを示しています。

車載では高感度、HDR、LEDフリッカー抑制、信頼性、長期供給が重視され、ハイブリッドボンディングの価値は単なる微細化ではなく品質安定性にあります。

産業・医療・科学計測向け高感度化

産業検査、医療画像、科学計測では、単純な画素数よりも高感度、低ノイズ、グローバルシャッター、SPAD、イベントセンサーなどの機能統合が重視されます。

Hamamatsu Photonicsのような光センサー専業企業もdie-to-wafer ハイブリッドボンディング技術を取り込み、医療・科学計測向けの高付加価値センサーで競争力を高めています。

三層3Dヘテロ統合

SonyのECTC 2025論文では、三層3Dヘテロ統合へ向けたCoW 2.0µmピッチCu-Cuハイブリッドボンディングが示されています。これは、今後の高機能センサーがW2W一辺倒ではなく、CoW併用へ進む可能性を示します。

演算、メモリ、ロジック、画素層を機能別に分離し、再統合する設計が進めば、イメージセンサーは単なる撮像部品から、エッジ処理を担う3Dデバイスへ変わります。

CMP・洗浄・平坦化材料

センサー向けHybrid Bondingでは、超微細ピッチそのもの以上に、空隙のない接合、Cu recessed control、CMP後表面の再酸化抑制、薄化ハンドリングが重要です。

Fujifilmは2025年にHB向け先端パッケージCMPスラリーを投入し、主要半導体メーカーに採用されたと公表しています。量産の鍵は、装置単体ではなく材料・洗浄・検査を含むプロセス安定化にあります。

技術進化の流れ

イメージセンサー向けハイブリッドボンディングは、Bump縮小の延長ではありません。画素層、ロジック層、イベントセンサー、SPAD、演算要素を機能分離し、再統合するための実装基盤です。

1

W2W積層CIS

量産適性の高いウェハ同士の積層でCISの多層化を推進

2

微細Cu-Cu接合

2.0µm級ピッチ、1.0µmパッドなど接続密度を高度化

3

CMP・表面制御

recess control、酸化抑制、void低減で歩留まりを改善

4

CoW併用

KGD活用と三層3Dヘテロ統合で高機能センサーへ展開

5

センサー内演算

イベント検知、深度、分光、エッジAI処理との統合へ進展

市場成長ドライバー

イメージセンサー市場におけるハイブリッドボンディング需要は、スマートフォン、車載、産業・医療の三方向から拡大しています。特に重要なのは、CIS全体の数量成長ではなく、高付加価値セグメントのミックス比率です。

注目企業・技術ポジション

ハイブリッドボンディングのイメージセンサー市場では、Sonyが中心にありますが、用途別に競争軸が分化しています。モバイル高級機、車載、産業・医療、科学計測では、求められる技術と勝ち筋が異なります。

Sony Semiconductor Solutions

積層CIS、CoW 2.0µm Cu-Cu HB、多層3D統合で市場を先導。CY24金額シェア53%、車載200万画素以上市場でもFY24に37%を確保。

Canon

イメージング技術とCIS開発の蓄積を持ち、2020年にDBIハイブリッドボンディングIPをライセンス。量産規模では追撃側だが、技術蓄積は厚い。

OmniVision Technologies

スマートフォン、車載CISで存在感を高める米国系プレーヤー。モバイルと車載の両市場でSony以外の有力選択肢となる。

Hamamatsu Photonics

医療・科学計測・光センサーで強いニッチ首位群。2024年にAdeiaのdie-to-wafer HBライセンスを取得し、高付加価値センサー展開を進める。

GalaxyCore

中国スマートフォン向けCISで数量面の存在感を拡大。ハイエンドだけでなく、ミドルレンジ以下の量産市場でも競争を強める。

Fujifilm

HB向け先端パッケージCMPスラリーを投入。センサー向けHBでは、装置だけでなく材料・平坦化・洗浄・品質保証の安定供給が重要になる。

主要企業比較

以下は、Hybrid Bondingイメージセンサーの接点で注目すべき企業を、製品・技術、市場での位置づけ、注目連携・案件の観点から整理した比較表です。

会社 本社 製品・技術 市場での位置づけ 注目連携・案件 根拠・参照先
Sony Semiconductor Solutions Corporation 日本 積層CIS、CoW 2.0µm Cu-Cu HB、多層3D統合 金額シェア首位。車載でも強い。 量産CISと車載向けの両軸で拡大 Sony I&SS Business Segment Presentation
Canon 日本 イメージング、CIS強化、DBI系HB活用 量産規模では追撃側だが、技術蓄積あり。 2020年にDBI HB IPをライセンス Xperi DBI License to Canon
OmniVision Technologies 米国 モバイル・車載CIS スマホ・車載で存在感上昇。 2024年にスマホ・車載で成長、世界3位級 TechInsights Smartphone Image Sensor Market Share
Hamamatsu Photonics 日本 光センサー、die-to-wafer HB 医療・科学計測で強いニッチ首位群。 2024年にAdeiaのD2W HBライセンス取得 Adeia HB License Agreement
GalaxyCore 中国 スマートフォン向けCIS スマホ向け数量面で存在感拡大。 2024年スマホ数量で上位浮上 Counterpoint Smartphone CIS Shipments

見通し:HBはセンサー・アーキテクチャの選択肢へ

近接の1〜3年では、スマートフォン数量の大幅増よりも、プレミアム機向け高品位センサー、車載カメラの多眼化、産業向けグローバルシャッターが牽引役になる公算が大きいです。特に車載カメラ市場は、ADAS・自動運転支援の拡大とともに中長期で成長が続くと見られます。

3〜7年では、センサー内部での演算、イベント検知、深度、分光統合が進み、ハイブリッドボンディングは単なる接合技術ではなく、センサー・アーキテクチャを決める実装技術になります。日本企業には、モバイルだけでなく車載、医療、産業用途で長期優位を取れる余地があります。

投資判断では、CIS全体市場の売上規模だけでなく、HB採用が効く高付加価値セグメントの比率、CMP・洗浄・検査のサプライチェーン、車載・医療向けの信頼性要求を重視すべきです。

戦略提言

イメージセンサー向けHybrid Bondingは、スマホ市場の回復を待つだけでは不十分です。用途ごとに最適化すべき技術要件が異なるため、企業の立場ごとに見るべき指標も変わります。

留意点: 日本のCIS市場規模については、公開一次統計よりも民間調査推計の比重が大きいです。そのため、国内市場額は参考値として扱い、競争力分析ではSony等の一次公表、論文、ライセンス契約、材料メーカーの採用実績を優先して読むべきです。

 

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