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MEMORY MARKET RESEARCH

NANDフラッシュ市場
市場調査レポート

NAND市場は、2023年の深い在庫調整を経て2024年に大幅回復し、2025年以降は 企業SSDモバイルUFS高容量QLCが価格決定力を持つ市場へ移行しています。 本ページでは、NANDフラッシュ市場の規模推移、主要プレーヤー、価格動向、技術トレンド、将来リスクを整理します。

US$65.6B
2024年 NAND市場規模
US$80B
2026年 基準ケース推計
US$103B
2030年 基準ケース推計
31.2%
Samsung 4Q25主要5社内構成比
NANDフラッシュ市場の概要

NANDフラッシュ市場は、2021年の高水準から2022年に減速し、2023年には深い在庫調整を経験しました。 その後、2024年に価格回復と在庫積み増しによって大幅に反発しました。

ただし、DRAMとは異なり、2025年は前半の需給軟化と後半のAIストレージ特需がぶつかり合い、 年間を通しては「回復したが均質ではない」市場環境となりました。 コンシューマ向けから、データセンター向け企業SSD高容量QLC SSDモバイルUFSへ収益の重心が移っています。

市場規模と成長予測

2021〜2025年はTrendForceの四半期業界売上を基本に年次換算した近似値です。 2026〜2030年は、2026年1Qの価格急騰、企業SSD需要、QLC・高容量化の進展を織り込んだ基準ケース推計です。

市場規模(十億US$) 区分
202168.5実績/近似
202260.0実績
202338.6実績
202465.6実績
202565.0実績/近似
2026E80.0基準ケース推計
2027E88.0基準ケース推計
2028E94.0基準ケース推計
2029E99.0基準ケース推計
2030E103.0基準ケース推計
NANDフラッシュ市場規模推移

2023年を大底に、2024年に反発。2026年以降は企業SSDとAIストレージ需要が市場を押し上げる想定です。

68.5
2021
60.0
2022
38.6
2023
65.6
2024
65.0
2025
80.0
2026E
88.0
2027E
94.0
2028E
99.0
2029E
103.0
2030E

※単位:十億US$。2025年はSanDisk分離後の主要5社合計ベースに近い近似値を含みます。 実績値と基準ケース推計を連続表示したチャートです。

主要プレーヤーと市場シェア

2025年4Qの公開情報をもとに、Samsung、SK Group、Kioxia、Micron、SanDiskの主要5社合計売上に対する構成比として整理しています。

企業 4Q25売上(十億US$) 主要5社合計に占める構成比 コメント
Samsung Electronics 6.60 31.2% 首位維持、企業SSD強化へ
SK Group 5.21 24.6% 伸び率最大、モバイル+企業SSDが牽引
Kioxia 3.31 15.6% 過去最高売上、Yokkaichi/Kitakami体制
Micron Technology 3.03 14.3% QLCとG9移行を推進
SanDisk 3.03 14.3% サーバー領域を拡張中

企業SSDが価格決定力を強める

NANDの価格形成は、従来のスマホ・PC中心から、企業SSDAIストレージの需給に左右される構造へ移行しています。

北米CSPによるAIサーバー展開とHDD不足の代替需要が、2025年後半からNAND需要を押し上げました。

QLC・高容量化が成長軸

データセンターでは、容量単価を抑えながら大容量化できるQLC SSDの採用が進んでいます。

高容量SKUの構成比上昇は、ビット単価低下をASPミックス改善で相殺する重要な要素です。

モバイルUFSも底堅い需要源

AIスマホの普及により、端末内ストレージ容量も拡大しています。 2026年の平均ストレージ容量は増加が見込まれ、NAND需要を下支えします。

供給拡張リスクに注意

NANDはDRAMより供給拡張余地が大きく、プロセス移行や歩留まり改善によるビット供給増が価格スパイクを抑える可能性があります。

価格動向と需給分析

NAND価格は、2024年4QにPC・スマホ在庫調整で弱含んだ一方、2025年後半にはAIサーバーと企業SSD需要が需給を引き締めました。

1

2023年

深い在庫調整で市場が大底を形成

2

2024年

価格回復と在庫積み増しで急反発

3

2025年前半

コンシューマ需要の弱さが残り需給軟化

4

2025年後半

AIサーバーと企業SSD需要が市場を押し上げ

5

2026年

NAND価格急騰後の正常化が焦点

技術動向と将来のリスク・機会

技術面の主役は、QLC企業SSD高層化3D NANDUFS高容量化コントローラ/パッケージ最適化です。 KioxiaはYokkaichiとKitakamiを軸に3Dフラッシュを増強し、Samsung、Micron、SanDiskも企業SSDとサーバー領域の強化を進めています。

最大の機会は、AIインフラのストレージ需要、HDD代替、AIスマホ・AI PCの容量増です。 一方で、供給増、コンシューマ需要の再失速、価格急騰後の発注平準化、企業SSD依存の高まりはリスク要因です。

結論と推奨事項

NAND市場の本質は、2025年以降、コンシューマ・サイクル市場から企業SSD・高容量ストレージ市場へ価値の中心が移った点にあります。

調達側 企業SSDとクライアントSSD/UFSを分離調達し、AIサーバー起点の価格波及を切り分けることが重要です。
製品側 QLC、大容量SKU、UFS高容量ラインを優先し、容量単価低下をASPミックス改善で相殺する戦略が有効です。
投資側 企業SSD比率の高いベンダーを上位評価しつつ、2026年価格急騰後の正常化を織り込んでバリュエーションを見る必要があります。

 

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