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MEMORY / DRAM MARKET

DRAM市場の市場調査レポート
AI・HBM・DDR5が変える価値主導サイクル

DRAM市場は、2021年の上昇、2022年後半から2023年の急落、2024年以降の回復を経て、 2025年後半にはAIサーバー向けHBM・DDR5・高容量RDIMMを中心に再び急騰局面へ入りました。 本ページでは、DRAM市場規模、主要プレーヤー、価格動向、需給構造、技術リスクを整理します。

$153.6B
2025年DRAM市場規模
$210B
2027年基準ケース推計
約90%
上位3社の4Q25売上シェア
+90〜95%
2026年1Q汎用DRAM契約価格見通し
DRAM市場の概要

DRAM市場は、従来のPC・スマートフォン主導の数量サイクルから、AIサーバー、HBM、DDR5、高容量RDIMMが市場価値を押し上げる 高付加価値ミックス主導の収益構造へ移行しています。とくにCSPによるAIインフラ投資は、HBMだけでなく汎用DRAMやサーバー向けRDIMMにも波及しています。

HBMが市場価値を押し上げる

HBMはAI GPU・AIアクセラレータと密接に連動し、DRAM市場の単価と収益性を押し上げています。 ただし、HBM向けウエハー配分の拡大は、汎用DRAMの供給弾力性を下げる要因にもなります。

2027年ピークの基準ケース

2026年前半の価格急騰とAI需要を織り込みつつ、2027年に売上ピークをつけ、その後は価格正常化でやや減速する想定です。 ただし2030年時点でも、2025年を上回る高水準を維持する見込みです。

サーバーDRAMが主役へ

サーバーDRAMは2023年時点で年間DRAMビット出荷の37.6%に達し、モバイルを上回りました。 DDR5、高容量RDIMM、AI推論サーバー向け需要が、DRAM市場の構成比を変えています。

市場規模と成長予測

2021〜2025年はTrendForce公表の四半期業界売上を年次合算した実績値、2026〜2030年は公開情報をもとにした基準ケース推計です。 2026年以降はコンセンサスの単純転記ではなく、AI需要、価格上昇、2027年ピーク示唆を反映した筆者推計です。

市場規模 区分 市場局面
2021 94.9十億US$ 実績 上昇局面。メモリ市況が堅調に推移。
2022 80.1十億US$ 実績 後半から調整色が強まり、在庫悪化が進行。
2023 52.0十億US$ 実績 谷。PC・スマホ需要低迷と価格下落が直撃。
2024 95.9十億US$ 実績 急反発。AIサーバー需要と価格回復が寄与。
2025 153.6十億US$ 実績 AI需要・HBM寄与・サーバーDRAMで大幅成長。
2026E 185十億US$ 基準ケース推計 価格急騰とCSP追加発注が汎用品へ波及。
2027E 210十億US$ 基準ケース推計 売上ピーク想定。AI・HBM主導の強気局面。
2028E 205十億US$ 基準ケース推計 価格正常化によりやや減速。
2029E 198十億US$ 基準ケース推計 供給増加と需要正常化を織り込む。
2030E 192十億US$ 基準ケース推計 2025年を上回る高水準を維持。

DRAM市場規模推移の読み方

2023年はDRAM市場の谷でしたが、2024年に急反発し、2025年はAI需要とHBM寄与でさらに大きく拡大しました。 基準ケースでは、2027年に売上ピークをつけた後、2028年以降は価格正常化で緩やかに減速します。

ただし、HBM・DDR5・高容量RDIMMの構成比上昇により、2030年時点でも2025年を上回る市場規模を維持する想定です。

主要プレーヤーと市場シェア

2025年4Q売上高ベースでは、Samsung、SK hynix、Micronの上位3社で約90%を占めます。 DRAM市場は、半導体市場の中でも特に寡占度が高く、設備投資、先端プロセス、HBM実装能力が競争力を左右します。

企業 4Q25売上 市場シェア コメント
Samsung Electronics 19.30十億US$ 36.0% HBM拡大とASP上昇で首位奪還。
SK hynix 17.22十億US$ 32.1% HBM寄与が厚く、高収益性が目立つ。
Micron Technology 11.98十億US$ 22.4% HBM比率は上昇中だが、価格実現は韓国勢にやや劣後。
Nanya Technology 0.97十億US$ 1.8% DDR4・DDR3の需給逼迫恩恵を受ける。
Winbond 0.30十億US$ 0.6% 20nm世代DDR4中心。
PSMC 0.03十億US$ 0.1% Foundry連携込みで拡張余地。
価格動向と需給分析

2025年4Qには汎用DRAM契約価格が前期比45〜50%上昇し、HBM込みのブレンド価格は50〜55%上昇しました。 さらに2026年1Qには、汎用DRAM契約価格が前期比90〜95%上昇し得ると見られています。

DRAM市場のサイクル変化

DRAM市場は、単なる景気循環ではなく、AIによる構成比変化が収益を押し上げる「価値主導サイクル」へ移行しています。

2021年:上昇局面

メモリ市況は堅調で、DRAM市場規模は94.9十億US$に達しました。

2022年後半〜2023年:急落局面

PC・スマートフォン需要の減速、在庫調整、価格下落により、2023年市場規模は52.0十億US$まで縮小しました。

2024年:回復局面

AIサーバー需要と価格回復により、市場規模は95.9十億US$へ急反発しました。

2025年後半:AI主導の急騰局面

HBM、DDR5、高容量RDIMMが市場価値を押し上げ、2025年市場規模は153.6十億US$へ拡大しました。

2026〜2027年:価格上振れとピーク想定

CSP追加発注が汎用品へ波及し、2027年には210十億US$規模のピークをつける基準ケースを想定します。

2028年以降:価格正常化リスク

供給増加と価格正常化により、売上はやや減速するものの、HBM・高付加価値DRAM比率の上昇により高水準を維持します。

技術動向とリスク・機会

DRAM市場の機会は、AIサーバー、推論サーバー、高容量メモリ構成、CXL拡張メモリの四領域にあります。 一方で、中国勢の増産、2027年以降の供給超過、HBM偏重、PC・スマホ需要減速は主要リスクです。

機会:AIサーバー・推論サーバー

AI需要は訓練から推論へ広がり、GPU周辺だけでなくCPUサーバー側のDRAM容量増加も促します。 サーバー1台あたりのメモリ搭載量増加は、DRAM需要の長期的な下支え要因です。

機会:CXL拡張メモリ

CXLはメモリのプール化・拡張を可能にする技術として注目されます。 データセンターでの高容量メモリ利用が進めば、DRAMメーカーにとって新しい需要領域になります。

リスク:中国勢の増産

中国勢のDRAM生産拡大は、成熟品・汎用品の価格形成に影響を与える可能性があります。 特にDDR4や旧世代品では、価格正常化圧力が出やすくなります。

リスク:2027年以降の供給超過

2025年のDRAMビット供給は中国勢を除いても21%増と見込まれており、中長期には供給増加が再び価格正常化をもたらす可能性があります。

結論:DRAM市場は「数量主導」から「価値主導」へ

短期的には価格上振れリスクが高い一方、中期的には2027年をピークとする正常化も想定すべきです。 調達側はHBM、サーバーDRAM、モバイルDRAMを分けて契約し、事業側はDDR5・LPDDR5X・高容量RDIMM比率をKPI化することが重要です。

 

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