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ペット・ペット用品市場

日本のペット用品市場
市場調査レポート

日本のペット用品市場について、消耗品・衛生・介護・デンタル・雑貨の構造、成長鈍化と成長余地の所在、主要プレーヤー、チャネル戦略を整理します。フード市場より成長は緩やかですが、高回転消耗品機能性衛生品には参入余地が残っています。

3,383億円
2024年度 ペット用品市場規模
4.9%
2020〜2024年度 CAGR
3,602億円
2029年 市場規模推計
1.4%
2025〜2029年 CAGR推計
日本のペット用品市場の構造

ペット用品市場は、単なる「グッズ市場」ではなく、トイレ・衛生・外出マナー・介護・デンタルケアを含む生活管理市場として捉える必要があります。成長の主軸は、犬猫の飼育頭数増ではなく、室内飼育、清潔志向、高齢化、機能性ニーズの拡大です。

必需消耗品が市場の土台

犬用トイレシーツ、猫砂、マナー用品など、日常的に補充される商材がペット用品市場の安定基盤です。

価格競争は起きやすい一方、定期購入・まとめ買い・大容量化との相性が高い領域です。

衛生・デンタルが成長ニッチ

消臭・脱臭、デンタルケア、ボディケアなどは、健康・清潔訴求と相性が良いカテゴリです。

特にデンタルケア用品は、ドラッグストア棚との親和性が高く、粗利を乗せやすい領域です。

介護・マナー用品に再定義余地

ペット用おむつは高齢犬猫向けの介護用品にとどまらず、外出時のマナー用品としても需要が広がっています。

「行動半径を広げる用品」として位置づけることで、訴求の幅が広がります。

猫関連用品は安定需要

猫砂、消臭用品、爪とぎ、ケア用品などは、猫飼育世帯の安定した日常需要に支えられます。

消臭、軽量、粉塵低減、pHチェックなど、機能差別化の余地も残っています。

市場規模は拡大するが、成長率は鈍化

日本のペット用品市場は2024年度に3,383億円となり、2020〜2024年度のCAGRは約4.9%でした。過去数年は価格改定、高付加価値化、衛生用品需要の拡大により堅調に伸びています。

一方で、2025〜2029年のCAGRは約1.4%と見込まれ、フード市場よりも成長は緩やかです。今後は市場全体の大幅拡大よりも、高回転消耗品を基盤に、デンタル・消臭・介護・外出マナーを上乗せする戦略が重要になります。

日本ペット用品市場の推移

2,791
2020
3,383
2024
3,404
2025F
3,602
2029E

単位:億円。2024年以降は公開予測・延長推計ベース。定量はYano公開値に基づく整理。

主要指標

用品市場は総市場の約6分の1〜5分の1規模です。成長余地は、耐久品よりも日常補充型・衛生管理型・ケア型の商品にあります。

主要指標 2020 2024 2025F 2029E コメント
市場規模 2,791億円 3,383億円 3,404億円 3,602億円 2020〜2024 CAGRは約4.9%、2025〜2029E CAGRは約1.4%
2024年構成比 16.6%前後 17.7% ペット関連総市場の約6分の1〜5分の1規模
成長カテゴリ トイレシーツ、猫砂、ペット用おむつ、デンタルケア用品
抑制カテゴリ 耐久品は買い控え傾向が示唆される
飼育者支出から見る用品需要

用品市場の実態は、玩具や雑貨だけではなく、医療・トリミング・衛生・ケアと連動する生活管理需要です。犬猫ともに、雑貨・おもちゃ・衣類への支出は一定規模を持ちます。

飼育者区分 医療費 トリミング等 雑貨 おやつ おもちゃ・衣類 示唆
犬1頭飼育者 60,423円 56,121円 19,684円 15,184円 衛生・外出・介護・身だしなみ関連の周辺用品需要が大きい
猫1頭飼育者 50,658円 19,847円 19,740円 12,195円 猫砂・消臭・雑貨・遊び関連用品の継続需要がある
主要プレーヤーと着目点

用品市場では、トイレタリー、猫砂、シーツ、マナー用品、オーラルケア、玩具、介護用品などで強みを持つ企業が競合します。高回転消耗品を押さえる企業ほど、棚・定期購入・ブランド想起を取りやすい構造です。

トイレタリー

ユニ・チャーム

デオシート、デオトイレ、マナーウェアなど、犬猫トイレタリーとマナー用品に強い企業。高回転消耗品のブランド力が高い。

用品・玩具

ドギーマンハヤシ

用品、衛生、玩具、スナックを広く展開。2024年3月期連結売上は255.6億円で、用品とスナックの双方に接点を持つ。

オーラル・衛生

ライオンペット

オーラルケア、ボディケア、トイレタリー領域に強み。健康・清潔訴求の専門性が高く、デンタル領域で注目される。

量販向け

アイリスオーヤマ

猫砂、ペットシーツ、周辺用品を展開。量販チャネルに強く、大容量・価格訴求型の商品展開と相性が良い。

総合用品

ペティオ

玩具、犬具、介護用品、猫砂など犬猫用品を幅広く展開。日常用品からケア用品まで横断的にカバーする。

小売接点

イオンペット

用品販売193店舗を持つ小売・サービス接点。棚確保力とサービス連動により、消耗品・ケア用品の販売導線を作りやすい。

購入チャネルと販売戦略

用品市場では、売上比率ベースのチャネル公開値は限定的です。代替指標として購入チャネル利用率を見ると、ホームセンター・ディスカウントストアが最大導線で、ネット通販、ドラッグストア、スーパーも重要です。以下の数値は売上比率ではなく、購入利用率です。

チャネル 犬飼育者 利用率 猫飼育者 利用率 用品市場への示唆
ホームセンター・ディスカウントストア 55.2% 58.5% 用品の最大導線。大容量、価格訴求、まとめ買いに適する。
ネット通販 40.6% 36.8% 猫砂、シーツなど重量商材や定期補充品と相性が良い。
ドラッグストア 34.1% 40.6% 消臭、デンタル、衛生、ケア用品との親和性が高い。
スーパー 29.1% 40.1% 猫用品のデイリー補充で強い。食品買い物との併売が期待できる。
ペットショップ 31.2% 16.2% 高付加価値品、説明販売、ケア用品、専門用品に向く。
価格帯・製品カテゴリ別動向

公開定量が未指定のカテゴリも多いため、数値がない箇所は「未指定」とし、Yanoの用品市場コメントと各社商品構成から方向性を整理しています。

価格帯・製品カテゴリ 公開定量 方向性 実務上の着眼点
低〜中価格の必需消耗品 金額シェア未指定 トイレシーツ・猫砂が市場の土台 定期補充、大容量、EC配送、PB競合への対応が重要
中価格の機能衛生品 金額シェア未指定 消臭・脱臭、デンタル、ケア用品が拡大 ドラッグストア棚、健康訴求、機能比較が有効
高価格の介護・外出用品 金額シェア未指定 おむつはマナー用途も含め伸長余地 シニアケアだけでなく外出・旅行・公共空間マナーで訴求可能
耐久品 未指定 買い控え傾向 景況感悪化時に後回しにされやすく、価格弾力性に注意
猫関連用品 金額シェア未指定 猫頭数の安定を背景に拡大余地 猫砂、消臭、爪とぎ、室内環境改善用品に機会

用品市場の機会とリスク

機会は、第一に定期消耗品、第二に高齢化・室内飼育対応、第三に衛生・デンタルです。特にペット用おむつは、介護用品としてだけでなく、外出時のマナー用品としても広がっており、行動半径を広げる商品として再定義できます。

リスクは、数量成長の弱さとPB圧力です。用品はフードよりブランドロイヤルティが弱い商材もあり、原材料価格や物流費の上昇局面では、量販チャネルでの価格競争に巻き込まれやすくなります。耐久品は景況感悪化時に買い控えられやすい点も注意が必要です。

推奨アクション

参入・拡販を検討する場合は、「高回転消耗品で顧客を取り、機能性衛生品で粗利を乗せる」設計が合理的です。チャネルごとに訴求商品と価格設計を分ける必要があります。

日本のペット用品市場調査 関連リソース

矢野経済研究所 ─ ペットビジネス市場調査

ペット関連総市場、ペットフード、ペット用品、生体・サービスなどの市場規模・予測を確認するための主要出典。

矢野経済研究所 ─ ペット関連市場動向

ペット用品市場の成長カテゴリ、トイレシーツ、猫砂、おむつ、デンタルケア用品などの動向確認に有用。

一般社団法人ペットフード協会 ─ 2025年調査データ

犬猫飼育者の支出、購入チャネル、飼育実態など、用品需要を読み解くための基礎データ。

ペットフード協会 ─ 犬猫別データ

犬・猫別の支出や購入行動を整理する際に参照できる公開資料。

ペットフード協会 ─ 購入チャネル関連データ

ホームセンター、ネット通販、ドラッグストア、スーパー、ペットショップの利用率把握に活用。

ユニ・チャーム ペット

デオシート、デオトイレ、マナーウェアなど、トイレタリー・マナー用品の主要ブランドを確認できる。

ライオンペット

オーラルケア、ボディケア、トイレタリーなど、衛生・健康訴求型用品の主要企業。

アイリスオーヤマ ─ 猫砂・ペット用品

猫砂、ペットシーツ、周辺用品など、量販・大容量ニーズに対応する商品構成を確認できる。

 

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